ジーンズの裾チェーンステッチとは【ジーンズ好き必見!ユニオンスペシャル】
チェーンステッチとは。
チェーンステッチと言っても様々ありますが、価値が高いと言われるチェーンステッチを一言で説明すると1950年代当時のミシンで裾の専用ミシン ユニオンスぺシャル43200Gで縫われた特徴的な捻じれが起きた裾のことを指します。
『裾?裾だけ??』と思う方もいらっしゃると思いますがジーンズはいくつものミシンで一本のジーンズができます。
ジーンズの縫製は股を縫うだけのミシンもあれば、ウエストだけ縫うミシンもありそれぞれに高い技術が必要です。
今回はジーンズの裾についてに解説になります。
先日、Twitterでこんなツイートをしました。
どちらがチェーンステッチでしょう🙃✨ pic.twitter.com/WxHBz0IJKV
— BOBSON【公式】 (@bobson_japan) March 23, 2020
右側が通常の工業ミシン(平ミシンと言います)左側のジーンズの裾が斜めに波打って白くなっているのが、お分かりでしょうか。
チェーンステッチ 最大の特徴 | アタリ
この白くなっているところをジーンズを製造するところでは『アタリ』と言います。
ユニオンスペシャルで縫製されたチェーンステッチの裾は普通に縫っても斜めにねじれるように設計されていて
生デニムから何回も履いていったりビンテージ加工したとき特徴的な斜めのアタリが出て立体的になります。
このねじれたアタリが出るのが見た目の最大の特徴で
これがビンテージジーンズを語るうえでの良しとされる証でございます。
チェーンステッチ | 裏側
表面のねじれたアタリも特徴ですが一目でわかるのが裏側のステッチです。
左側のジーンズのロールアップした部分はまるで鎖のように繋がっていますね。これがチェーンステッチです。
チェーンステッチ | 縫製する様子
縫製工場がデニムの切れ端をチェーンステッチにする パフォーマンスをしてくれました。心地よいミシンを踏む音に混じって『なーんも聞こえん!』と縫製会社のひとの電話の声が聞こえますがあえて残しましたw綺麗にPVするメーカーも多いですが、現場は戦場です。日々、一本でも多くの生産をしないといけません。空気感が伝わればいいなと思います。
こちらがジーンズマニアの中で最高峰とされている
ユニオンスペシャル 43200G
【ユニオンスペシャル43200G】は 色によって年代が分かれていて製造中期型のブラウンモデルです。
ユニオンスペシャルとは
俗に言うユニオンスペシャルとは
ユニオンスペシャル社製のミシンで、会社は1880年にシカゴで創業したアメリカの会社です。
http://www.unionspecial.com/
今でも会社はありますが1950年代当時も強靭で味があるユニオンスペシャルのミシンは最高かつ最速と評価され時代を経ても色あせることのない価値へと変わりました。
その中のひとつが43200Gです。
この43200Gの縫いあがりは1990年からの日本のビンテージブームにおいてもっと綺麗に縫製して欲しいという要望があり
内側の布が若干ずれてねじれた仕様になるユニオンスペシャルのチェーンステッチは嫌われる傾向にあり
縫製工場では改造して、捻じれを少なくしたりと言った工夫もされましたが今ではビンテージのデザインとして価値が高まっています。
43200Gのミシンは現在ではプレミアがついており定価が40万ほどに対し中古で60万~100万円ほどで売買されています。
ボブソンジーンズのチェーンステッチ使い分け
ボブソンのジーンズはビンテージライクのイメージであればあえてユニオンスペシャルを使っています。
ダブルネームでビームスやメンズビギ、ジャーナルスタンダードとコラボ時に新品のジーンズであってもビンテージライクなイメージ商品であれば
お客さんの手に渡ったとき『これ、ユニオンスペシャルのチェーンやん!』と感動していただけます。
こちらはデザイン的でキレイ目なイメ―ジのジーンズにはあえての平ミシンで垂直なアタリを出しております。
先日の小指ほどの部品のリベットや普段気づかない裾のステッチに面白いこだわりや思いもよらない歴史があったりしてジーンズは面白いですよね。
≪過去のオススメ記事≫